船の用語解説

オペレーター

運航業者または運送業者のことをいい、自己の所有船及び傭船または運航受託した船舶を運航して海上輸送を営む企業。

内航船

船で国内の港から港へ貨物を運ぶ輸送手段を内航海運といい、従事する船舶を内航船といいます。
内航海運は、道路混雑や騒音、環境問題などの物流をめぐる諸問題に適合した輸送方法であることから「環境にやさしい輸送機関」として期待が高まっています。

外航船

外国航路に就航する船舶を外航船といいます。
四方を海に囲まれ、資源の乏しい日本にとって、外航海運は産業・経済において世界と日本を結ぶ太いパイプラインの役割を果たすばかりでなく、私たちの毎日の暮らしを支えています。

白油・黒油

ガソリン、灯油、軽油など無色(ガソリンは識別のため着色してある)透明な石油製品を白油というのに対し、原油・重油は黒褐色なので黒油といいます。

保税燃料油

保税(輸出許可前)の状態にある油のことをいい、関税法により様々な制約を受けます。
保税のまま外国船に燃料油として給油する石油類をボンドバンカーオイルといいます。

総トン数(GT)

総トン数(GT)は、船の容積をもとに計算された数字で、一般的に「大きさ」を表します。
船舶内の合計容積から除外場所の容積を差し引いたものに一定の係数を掛けて表します。

平水区域・平水船

湖沼、河川、港湾内など波の穏やかな水域をいい、この区域のみを航行する船舶を平水船といいます。
平水船は、船舶安全法の構造規則が緩和されています。

沿海区域・沿海船

本州、四国、九州、北海道その他船舶安全法施行地域における特定の島から20海里以内の区域を沿海区域といい、この区域内で就航する船舶を沿海船といいます。

可変ピッチプロペラ

翼の取り付け部分が回転することにより、翼角を変えることができるプロペラ。エンジンの回転数が一定のまま、翼角を変えることによって船速を変えられることができます。

シリングラダー

シリングラダーは舵板の上下に整流板を取り付けた高揚力舵で、通常の舵の2倍の70度の舵角がとれます。
離接岸時のスピード化、作業時間の短縮、安全性の向上直進性での燃料の節約、操船の効率化など大きな効果があります。

バウスラスター

出入港時に船首を舵以外で左右に転回させる装置。
船首喫水線下にトンネルが設けられており、その中のプロペラを回転させて水流を船体の左右に発生させる事によって推力を得ることができます。
これにより入出港・接岸作業が簡単になります。

Mゼロ資格

機関区域に船員が継続的に配置されない船舶(機関区域無人化船)。
日本海事協会(NK)が機関区域無人化船に与える符号で「Machinery Space Zero Person」の略。
機関室の異常を知らせる警報装置や異常時に自動的に主機を減速する装置など、無人運転のための多くの規定を満たした船舶をいいます。

二重船殻構造(ダブルハル)

衝突や座礁など万一事故に遭遇しても、二重構造の内側に設置されているタンクから積荷が流出しないように、タンカーの船体を二重構造にすること。

LNG

液化天然ガス(Liquefied Natural Gas)の略称です。
気体である天然ガスをマイナス162度まで冷却すると液体になり、体積が600分の1にまで凝縮され、LNGタンカーで輸送することが出来るようになります。
天然ガスは、石油、石炭に比べ、CO2(二酸化炭素)、NOx(窒素酸化物)、SOx(硫黄酸化物)の排出量が少なく、環境にやさしいクリーンエネルギーとしてニーズが高まっています。

LPG

液化石油ガス(Liquefied Petroleum Gas)の略称です。
プロパンやブタンを主成分とする炭素と水素の化合物で加圧または冷却によって液体にしたものです。
中東地域からの輸入のほか、国内の製油所、石油化学工場で生産されています。
常温でも加圧することで液化出来るため、ボンベで運べ、設備の整っていない地域でも使うことが出来ます。
天然ガスと並んでCO2(二酸化炭素)、NOx(窒素酸化物)、SOx(硫黄酸化物)の排出量が少なく、環境にやさしいクリーンエネルギーです。